FX ダウ理論は、株式市場の創始者の一人であるチャールズ・ダウによって提唱された技術分析理論の一つであり、FX市場でも広く利用されています。この理論は、株式市場の動向を解析するための基本原則を提供し、市場のトレンドを予測することを目的としています。
FX ダウ理論の基本原則は、「トレンドは継続する傾向にある」ということです。すなわち、価格が上昇傾向にある場合は、上昇トレンドが続く可能性が高く、逆に価格が下落傾向にある場合は、下落トレンドが続く可能性が高いということです。
FX ダウ理論を使って相場を説明するために、以下のような簡単な例を挙げてみます。
例えば、ある通貨ペアの価格が 1.2000 から上昇し、1.2500 にまで上昇しているとします。この場合、FX ダウ理論に基づくと、上昇トレンドが発生していると考えられます。
この上昇トレンドを分析するために、FX ダウ理論では以下のような観察ポイントを考慮します。
- 高い高値:1.2500
- 低い高値:1.2000
上昇トレンドが継続する場合、価格は徐々に上昇する一方で、一定のレベルでの下落が発生することが予想されます。つまり、価格は前回の「低い高値」1.2000 よりも下落することがあっても、この水準を下回らない限り、上昇トレンドは継続すると考えられます。
逆に、下落トレンドが発生する場合は、価格は徐々に下落する一方で、一定のレベルでの上昇が発生することが予想されます。つまり、価格は前回の「高い高値」1.2500 よりも上昇することがあっても、この水準を上回らない限り、下落トレンドが継続すると考えられます。
もし、価格が1.2500 より上昇し、1.2600 に達した場合、この価格は前回の「高い高値」1.2500 を上回ることになります。これは上昇トレンドが継続する可能性が高いことを示唆しています。
一方で、価格が1.2000 を下回り、1.1900 まで下落した場合、この価格は前回の「低い高値」1.2000 を下回ることになります。これは下落トレンドが発生する可能性が高いことを示唆しています。
以上のように、FX ダウ理論を使って相場を解析することで、トレンドの方向性や価格の範囲を把握することができます。しかし、FX ダウ理論だけで相場を完全に予測することはできません。必ずしも価格が理論通りに動くわけではないため、他の技術分析手法やファンダメンタルズを参考にしながら注意深く相場を観察しましょう。
ワンポイント実践アドバイス
ダウ理論はトレードにおいてベースとなる基本分析方法です。
アドバイスとして、移動平均線をはじめ、水平線支持線等の分析ツールは長期足の方がいいという事です。これはダウ理論においても共通します。
長期足で分析するとダウ理論をわかりやすく確認することができると思います。
まず長期足で目立つ高値、目立つ安値に水平線を引きます。
現在の価格が安値の水平線を下に行けばトレンド転換の兆しと捉えます。逆に高値の水平線に近く、さらに水平線を更新した場合はトレンド継続の兆しと言えます。
チャート分析は長期足からはじめましょう。