2027年度純新規国債発行額≒名目GDP増加額<日銀国債買い入れ額

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 *   高市政権は戦略17分野を対象に2040年度までに官民で370兆円超を投資する方針で、戦略17分野の公的投資については、通常の歳出とは別の「強く豊かな日本」投資枠に計上する。追加財政支出を10兆円計上すると仮定したうえで、2027年度の国債発行額の大まかなイメージを示す。
 *   2027年度の一般会計歳出を、追加財政支出10兆円と内閣府の名目成長率予想分の増加を当てはめ、歳入側である税収とその他収入も、名目成長率予想を用いて推計する。また、2027年度は食料品への消費減税が想定されるため、国の税収が3.6兆円減少し、地方減収分の1.4兆円を国が補填するなどの増減を織り込んだ。歳出と税収+その他税収の差が公債金となり、財務省の国債発行計画での新規国債となる。2027年度の新規国債発行は36.4兆円を見込む。今年度に追加の補正予算で増額されない前提では、2026年度の補正後新規国債発行額を3.7兆円上回りながらも、2025年度の補正後発行額の40.3兆円を下回る見通しである。
 *   新規国債以外の発行では、借換債は財務省の先行き試算を参考にし、復興債やGX経済移行債、子ども特例債などは横ばいに置き、「その他」としてまとめる。経済安全保障分野での支出に計上される、つなぎ国債は2.5兆円と仮定すれば、国債発行総額は190.9兆円が予想となる。なお、つなぎ国債は将来の歳入を財源に充てるため債務残高には計上されない。
 *   消化方式別発行区分での個人向け国債や年度間調整分は、過去の傾向を反映させ、2027年度のカレンダーベース市中発行額は176.9兆円を予想する。今年度の補正後発行額に対しては8兆円程度上回る一方で、2025年度の補正後発行額を若干下回ると予想する。
 *   2026年度は、昨年の石破政権下での骨太の方針を前提とした予算編成がベースとなっているため、当初予算が抑えられ、補正から当初予算への恒常支出の移行過程にあることが、歳出や国債発行額を抑制する見込みである。2027年度当初予算ベースの新規国債・カレンダーベース市中発行額を、2026年度と比較して大幅な拡張で「ショック」だと指摘することは間違いである。2025年度補正後ベースとの対比では若干下回る予想を踏まえれば、決して「ショック」とはならない。
 *   高市政権の戦略投資の拡大によって、2027年度の新規国債発行額は36.4兆円を予想しているが、グローバルスタンダードに見合わない、国債60年償還ルールに基づく債務償還費は18.9兆円を見込むため、借り換えでない純粋な新規国債発行額(純新規国債)は17.5兆円となる。名目GDP成長率を内閣府見通しの2.6%と仮定すれば、18兆円程度の増加で、2027年度4月以降の日銀の国債買い入れは年間24兆円程度である。純新規国債発行額は、名目GDP増加分とほぼ同額で、日銀の国債買い入れ額を下回ることになる。経済成長による民間マネーの自然増に加え、日銀の今後の買い入れ額を下回る国債発行額であり、国債の市中消化には全く問題とならない規模である。

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Kenzo Noguchi

野口 賢三  Kenzo Noguchi 1989年福岡市出身、東京都在住。 国家公務員、デイトレーダー 投資歴7年、外国為替、暗号資産、日本株式等 夢は 「相場を動かせるクジラになること」 Twitter:https://twitter.com/KenzoNoguchi Facebook:https://www.facebook.com/kenzo.noguchi.71/ YouTube:https://www.youtube.com/channel/
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