先日、お世話になっている日本語学校の副理事長から連絡があり、不動産のお仕事をいただきました。アルファードとか、セダンベンツを16台程止められる駐車場はないか?というご相談です。東京都内、屋根付き
タクシー会社をやっている方からのご相談のようで、新規店出店のような感じでしょうか。数十万の売上は見込めました。とにもかくにもお仕事いただけて感謝です。
僕の方は、不動産の仕事はかれこれ5年ほどですかね、なんやかんや携わってます。
最初1年は賃貸の営業で、物件探して、内見行って、戻って書類作ってまた物件探して内見行っての繰り返しでしたね。賃料6万とか7万とかの学生さんメインでやってました。
2年過ぎた頃から、戸建ての売買とか、アパートの売却とか土地の購入とかの話が入ってくるようになり、オフィスの案件も増えはじめて、3年過ぎた頃からは事業用で一棟貸しとか、億単位の物件の話をすることが増えてきて、賃貸の仲介の仕事はほとんどありません。(たまに外国人から相談くるけど)
なんやかんやと携わってる間、業界に大きな革新もなかったように思います。言えることは、日本の不動産は変えたほうがいい事って結構ある。
僕の思う、不動産業界はこう変わった方がいいということを書いていきます。
目次
- 慣習から見直そう
- 礼金制度を見直そう
- 管理会社の業務を見直そう
- 保証会社の在り方って?
- 業界の理想
1 悪い慣習だらけの業界
不動産業界って、まだFAXとか使ってる業者さん多いみたいですけど、働き方改革した方がいいのにな~と勝手に思ってます。
実際FAXでの書類やり取りだと、手間が増えます。しかも遅い。顧客も紙での申し込みとか慣れてないから、字間違えるし 。もしもの時の控えが重要なんです。書類がかさばるんです。大変なんです。
不動産賃貸の取引って賃貸契約の1件でも、いろんな関係者がいるじゃないですか。ざっと上げても以下の通り
- オーナー、家主
- 管理会社
- 仲介会社
- 保険会社
- 保証会社
- 入居者
他にも管理会社やオーナーの立場でみるとリフォーム会社や、清掃会社だ~、レンタル家具~粗大ごみ回収~。改めて、大きな市場なんだというのを再認識できます。関係者が増えるほど、難しくなって来ますよね。
悪い慣習として
お客さんは気に入った部屋を借りたいだけなのに、敷金とか礼金とか、仲介手数料、火災保険、カギの交換費用、挙句の果てには保証人を立てているにも関わらず、保証会社への加入が必要だったりと、やってることめちゃくちゃです。
本来としては、オーナーが入居者募集して、入居者がその情報見てオーナーさんと直接やりとりすればいいんじゃないでしょうか?今時不動産業法なんてネットで調べればいくらでも出て来ますし、直接契約でも問題は起きないと思います。
クラウド上で完結するようなシステムを導入すれば、さらに人手も少なくなります。内見も動画やVRなどで対応できれば、内見の手間も省けます。
仲介業者がいるから、オーナーも入居者も無駄な出費になってしまいます。
悪しき慣習です。
2 礼金、いらんやろ
外国人から「礼金ってなんですか?返金されるものですか?」と良く聞かれます
→いいえ、これはオーナーがもらうお金ですよ。返金されません。
住んでもらって嬉しいのはオーナーなのに、礼金を入居者が払うのって不思議。よくわからないといつも言われます。
礼金システム、やめたほうがいいっちゃない?
慣習ってどこの業界にもあるものだと思うけど、不動産の慣習はよくわからんことが多いんですよね。その慣習がお客さんのためのものであればいいと思いますけどね
「住まわせてやっているんだ」というスタンスで来るのはやめて欲しいです。礼金なければ、成約するのに~と悔しい思いをしたことがあるひとは、僕だけじゃないでしょ。
3 管理会社、もっと積極的になろうぜ
オーナーが礼金取ったりするのって、入居募集の費用の回収のためだったり、ADの支払いに充てられたり(ADとは管理会社から仲介業者に支払われる報酬。)するためだと思うんですけど
そもそも、管理会社がお客さん見つけて入居させれば、仲介業者が入ってこなくてもいいので仲介手数料という概念がなくなります。
確かそういうサービスありますよね。入居者が直接オーナーと連絡取れるやつ。
管理会社は更新料ももらうし、オーナーから管理費用ももらってるはずです。管理費用×管理戸数+更新料などの収入
そういえば、火災保険を契約した時の成約料、保証会社に加入したときの成約料もそれぞれ管理会社に入金があるはずです。
管理会社は、広告塔となって空室率改善を急ぎましょう。
4 保証会社は、便利だけど
ここまで来れば、予算もだいぶ削れました。
保証会社っていうのは、保証人がいない時の代替案として存在価値がある会社ですけど、保証人がいる場合でも加入必須ということが少なくありません。
つまり、保証会社は、オーナーのために加入しているというのが本音でしょう。オーナーの為に入居者がお金払ってるんですよ。
- オーナー 保証がついているので、賃料遅れ心配なし(無双状態)
- 管理会社 成約手数料ももらえるし、催促業務もはぶかれるしラッキー
- 入居者 手数料高い。。
という状態のはずなんですよね。
そんなことしてたら、不信感というか、信じる存在ではなくなってしまいます。
不動産という商品を通していますが、人と人との関係です。信じられる存在であるべきですよ、オーナーさん
ちなみに僕が運営していたシェアハウスのオーナーさん、中国の方でしたが、敷金礼金なし、仲介手数料なし、保証会社なしで貸してくれました。退却するときも「まぁしょうがないか」となるレベルでした。
長くお付き合いできそうな方で嬉しかったです。不動産経営は、長い目で見ないとね。
5 理想形
要はオーナー良し、管理会社良し、入居者良しの三方良しを目指せばいいわけで、それぞれのメリットを先に挙げてみます。あとでどうすればその状態になるか辻褄を合わせる考える方です。
オーナーのメリット
- 入居者が早く決まる
- 空室が少なくなる
- リピーター(更新)になってくれる
管理会社のメリット
- 管理コスト低い
- 内見の人員不要
- 管理費、他の手数料
入居者のメリット
- 価格に見合ったサービス
- 安心防犯セキュリティ
- 煩わしい申請書類、カスタマーセンターへの連絡がない
これは僕の考える三方良しです。ここからどのように実現していくか考えていく必要がありますが、不動産業というサービス業をやる上での原則
顧客ファーストで考えます。