外国人の受入業務は最初こそ戸惑うものの、日本人ならできて当たり前の事ばかりですので、実はそんなに難しくありません。
日本に初めて来る外国人は日本のルールを知らない人ばかりなので難しいと感じるだけなんです。ここまで何も特別なことはしていません。これから外国人を受け入れる企業や担当者の方はそんなに気負わずに、やるべきことをやるだけです。
これまで、現地人材募集→入国前準備→入国サポートという流れで書いてきました。
今日は入国サポートの次のステップ「入国時のオリエンテーションと生活準備」について書いていきます。
外国人の受入業務も、オリエンテーションと生活準備が終われば一旦は落ち着きますが、このステップが一番大事なところですので最後まで気を抜かずにやっていきましょう。
それではいきます
目次
- 入国翌日以降にやること
- 携帯電話購入手続き
- 生活準備のサポート
- まとめ
1 入国の翌日以降にやること
昨日入国してきた外国人(留学生、実習生)は、宿泊施設にいます。彼らは日本に来て必要な手続きを済ませなければいけません。
入国日の翌日以降、主に以下の業務があります。
- 住民票登録
- 健康保険加入
- 銀行口座開設
- 携帯電話購入
- 日本での生活オリエンテーション
- 生活の準備の為の買い出し
こうやって書くと、日本人なら誰でもやったことのある業務しかないのがわかります。外国人だから難しいだけなんです。これらの業務は1日で終わるものではありませんので、優先順位をつけて終わらせていきます。
・住民票登録
まずは日本で住む住所のある区役所にて住民登録、健康保険証の加入をする必要があります。区役所は平日の8:30〜17:15まで開庁しています。外国人の引率をする人数にもよりますが、朝一で手続きを開始した方がいいと思います。
10時とかになると人がいっぱいで、手続きをするのも時間がかかってしまいます。
朝一で手続きを開始した方が待ち時間が少なく済むことが多いので、早い時間に宿泊施設に迎えにいきましょう。
時間を決めて現地集合にするような会社(担当者)もいるようですが、まだ携帯を持っていないかつ地理がわからないことがありますのでうまく合流できないことがあります。また少なくない確率で時間を守ってくれません。
家まで迎えに行って引率する方が確実です。
区役所に到着しました。まずは「住所登録」から行いましょう。区役所につくと案内をしてくれるスタッフの方がいますので「昨日入国して来た外国人の住所登録に来ました」と言えば、手続きを教えてくれます。
それぞれ外国人に書類を書いてもらいますが、まだ日本語を書くことに慣れていませんので、時間がかかってしまいます。
代わりに書いてもいいようですが、どんなに難しくても僕は本人にやらせます。成長しませんからね。甘やかしませんよ笑
待ち時間です。母国語で楽しそうに話をしています。待ち時間はまちまちですが、おおよそ30分くらいです。
1 健康保険加入
就労する外国人の場合はありませんが(社会保険加入のため)社会保険に加入しない留学生(たまに社保なしの会社もあるのでその場合は就労外国人も)はこのまま健康保険の加入手続きに移ります。
これといって特別な手続きはないのですが、きちんと引率してサポートをしましょう。年金加入も忘れずに。
ちなみに健康保険や年金の請求が来た時に、何の書類か分からずにそのまま捨てちゃったり、スルーしてる外国人が多いです。
外国人は日本に滞在するためにはビザが必要です。ほとんどの場合現地で借金をして日本に来ていますので、借金返済を最優先にお金を使う子がいますが、健康保険や年金を払うように指導しなければけません。(当たり前ですが)
なぜかと言うと、ビザの更新の時に未払い保険料や年金があるとビザを更新できない場合があるからです。払うべきもの払ってないんだから当たり前っちゃ当たり前ですね。
でも外国人のみんなはそんなに深く考えていませんので、サポーターであるあなたがしっかり教えて、定期的に届いてる書類について一緒に確認してあげるような気配りが必要になります。
・銀行口座開設
住所登録、健康保険加入が終わりました。そろそろ昼食の時間ですかね。
昼食を摂って銀行へ行きましょう。
銀行は15時までは手続きをしていますので、お昼を摂っても十分に間に合います。
なぜなのかわかりませんが、多くの外国人、また外国人を受け入れる日本語学校は「ゆうちょ銀行」を作るように勧めます。
なんでなんでしょうか。使い勝手がいいんでしょうか?よくわかりませんが、これについては特にゆうちょ銀行にこだわる必要はないかなと思います。
とはいえ、僕はゆうちょで手続きをして来たのでこれからもゆうちょで手続きをするんでしょう。特に問題になったことはないから変える必要もありませんよね。
ここも特に難しい手続きはなく、流れのままに口座を作ればいいと思います。
2 携帯電話購入の手続き
銀行の手続きが終わりました。ここまでやるとそんなに動いていないにも関わらず割と疲れます。思っているより体力使うんですよね。
携帯電話は、提携している携帯ショップや、通信機器を販売している業者さんとアポイントを取っておいて手続きを開始します。
事前に入国日を教えておくことで、すぐに使えるような状態で来てくれます。通訳サポートもついているのでこのタイミングでは特に何もすることはありません。
座して待つのみです。
携帯購入の手続きが完了したら、電話番号を交換しておきましょう。またついでにSNSも交換しておきましょう。電話番号だけだと携帯代の支払いが遅れているタイミングで使えなくなり、連絡がつかなくなることがあります。
SNSだとWIFIがあれば使えますので、実際は通話機能がストップしていてもなんとかなることがほとんどです。(最近はほとんどSNSでやりとりしていますし)
新しい携帯を手に入れて満足そうです。
3 生活準備サポート
ここまでくれば後一息です。
実際ここまで終わるとあとは外国人が自分ですることもあるので、参考までに書いておきます。
外国人用として宿泊施設(寮)を準備してくれている企業ももちろんありますが、最低限の家具、家電のみ準備しているところも少なくありません。
最低限必要なものを買いそろえる必要があります。
みんなに人気なのは100円ショップです。1万円あればほとんどの生活用品を買うことができるので、連れて行くにはオススメです。
ドンキホーテとかも人気ですね。
とにかくお金をかけることができないので、できるだけ安いお店に連れていくのがベターです。「自分達だけで大丈夫」ということであれば自由にさせてもいいと思います。
住所登録〜生活用品購入まで一緒にいると、そろそろ仕事も終わる頃の時間になっていると思いますので、買い出しが済んだら寮に戻ってもらいましょう。
今日1日の仕事もこれにて終了です。(ほんとはオフィスに戻って色々やることはありますが)
4 まとめ
外国人の引率をして、区役所、銀行、携帯ショップ、ショッピングセンターと色々回りました。
体験談ですが、外国人のサポートと言う仕事で引率で回ったりすると「色々と改善した方がいいのにな〜」と思うことが出てきます。
「区役所が外国語対応していない」
「そもそもわかりにくい書類」
「お店が外国語での案内を出していない」
日本人にとって当たり前なことが当たり前ではないと言うことに気付かされます。外国に行った時も同じ様な感覚になりますが、日本で気付かされる事になるとは思ってもみませんでした。
ですが、そう言う気付きを得ることができることが外国人支援の仕事の醍醐味だと思っています。
そういう気付きから、誰もまだ気付いていないサービスなども出てくる事でしょう。
日本で頑張ることを選んだ外国人の人たちに、日本を好きになってもらい、母国に戻ってからも日本と母国の架け橋となる人材になってほしいと思います。
終わります。